孤独に苛まれている税務監査官の中年男が、若いストリップ嬢との心の交流に癒やしを求めていく。エゴやん、もといエゴヤンの「ストリップ・クラブ考」を描いている、エロティック・ドラマ。
お触り禁止のストリップ・クラブで、人生の意味について哲学する物語。なぜ私は生まれて来たのだろう、なぜ私はココにいるのだろう、という人生哲学に苦悩している人間の姿を、ストリップ・クラブの種々相と掛け合わせながら描いていく。
生き方を模索している監査官の中年客、女学生のコスプレで踊る若手ストリッパー、クラブに雇われているDJ、ゲイに目覚めるペットショップの青年、監査官に雇われているベビーシッターの少女。各人物のシークエンスが、バラバラに進行していくスタイル。
めんどくせー人間たちの辛気臭いドラマという印象が強いけれども、性産業に関わる女性に女神の姿を幻視して、人生の癒やしを求める、という普遍性を感受することができる。見せ方に違いがあるだけで、テーマ性は日活ロマンポルノと重複している。