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ANNA/アナのCinemanのネタバレレビュー・内容・結末

ANNA/アナ(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

“Never put a faith in men, put a faith in yourself”

これに尽きる映画。完成度の高いサスペンス。そして女が熟した人格を持った一人間としてサスペンスの主役を張った珍しい作品。素晴らしい。
この台詞自体は男が言うんだけど、それを一作かけて女が体現するのがまたよいのですね。

シスターフッドにも頼りすぎず、最後はここもやっぱり一人の人間同士として蹴りをつけるのも良かった。

唯一、ただただ中間地点として殺しの舞台にされまくったフランスだけが不憫ですが笑

普段ならこの手のサスペンスでハードボイルドに主役を張りそうな男二人(ルーク・エヴァンス、キリアン・マーフィー)が脇なのがまた良い。
アナが二人に交互にキスして「家族」と呼ぶシーンは最高。
男への復讐劇とかいう次元でもなく、女が一人の人間としての自由のために決然と強く羽ばたく爽やかさが素敵だった。
そこのところが、この手の女スパイモノだけど結局最後のところで性的見せ物でありがちな同ジャンルものと今作が一線を画す所以。
女の子たちにはぜひこういう作品を見て育ってほしい。
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