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Crude Oil(英題)
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『Crude Oil(英題)』に投稿された感想・評価

4.0
【UNCUT GEMS】
『鉄西区』、『死霊魂』と長尺ドキュメンタリーで有名な王兵が放つ14時間映画。ゴビ砂漠の油田労働者をたった3日の撮影期間で捉えた作品だ。

それは、単なるノー編集な手抜き映画なのでは?という考えは杞憂で、原石なりの魅力を放つ作品であった。

第1部の先頭3時間は、休憩室で泥のように眠る労働者を映し出す。全く、彼らの作業は映し出されず、ひたすらに床に寝る疲れた男を収めていく。労働者たちの会話は面白みがなく、「こっちの方が温かいぞ」とか取り止めもない会話だったりする。

第2部でようやく外へカメラが出るのだが、ひたすら穴にドリルを入れる労働者を映し出す。ゴビ砂漠にポツンとある油田工場だけに、どこにもいけず退屈な仕事をしないといけない閉塞感に観客を引きづりこみます。

第3部では、ようやく外側の世界から内側の世界への動きを魅せる。会話も、羊を売ったらどうだったとか、賃金が云々、行方不明が云々といった話が活発にされていく。そして第4部のあたま1時間にかけて、彼らの唯一の娯楽であるテレビを楽しむ姿が映し出される。しかし、テレビにカメラは向いておらず、テレビを観る人に注目しているため、何を楽しんでいるかは、フレームの外側にある音で判断するしかない。

第4部では、内側→外側→内側の順にフォーカスが遷移し、だだっ広いゴビ砂漠のコンテナを映したかと思うと、暗闇で作業する人にカメラは向かう。

仕事場の内側、外側を強調した視点で、この世の涯ての労働、カイジよりも無が流れる空間を捉えたドキュメンタリーでした。

『死霊魂』公開特集で上映されないかなー
マ
5.0
長い長い映画史の中で白人やクズが作った映画の基本ルールを全部ぶっ壊す、全編14時間の肉体労働地獄。長さを感じさせない面白さって言ったら流石に嘘になるけど、長けりゃ長いほど映画としての破壊力が上がっていくむちゃくちゃな構造になってる。肉体労働者の生活や人間の生活をここまで等身大で捉えようとした映画は他にないと思うけど、完全にやり過ぎてるからそういう実験映画の域。
分割して観たものの、劇場でイッキ見したら普通に脳がぶっ壊れると思う(2011年に日本公開したらしい)。最初は70時間にする気だったとか流石にふざけてない?

第1部は、
前半3時間30分→一室の細長い休憩所
後半3時間30分→工場での作業
という7時間でほぼ2つのシチュエーションしか出てこない馬鹿みたいな作りで最早笑える。ただ、繋ぎに出てくる日の出の映像は「奇跡の海」のタイトルカードを地で行くような凄さ。絵画みたいに綺麗な風景をサラッと差し込む(勿論超長回し)のがカッコイイ。

前半は、休憩所でおじさん達が机に突っ伏して寝たり、携帯を穴に落っことしたとか金がないだとか、買ったパソコンが使えなくて直せないとか、他愛のない話(でもふと台湾の返還を願い始めたり、アメリカの権力や中国共産党がテレビに仕掛けてるプロパガンダを皮肉ったり、微妙に面白い話もある)をしてる様子が映る。
「鉄西区」では休憩所や通路を全裸のおじさんがうろつき、ワン・ビン自身もカメラ片手にそこら辺を走り回るから動きがあってエンタメ性に溢れてるけど、今作はそういう要素が殆どない。唯一盛り上がるのは おじさん達がイチャイチャしたりじゃれ合ったり、携帯から流れてる曲に合わせてオンチなデュエット?したりする時くらい。おじさんが扉を出たり入ったりするだけでも映画に動きが出来る。
会話が止まり、全員黙って寝たり俯いたりするシーンが何度かあるんだけど、映画としてそういう瞬間の緊張感とか破壊力が兎に角強烈。

後半は、棒?を引き上げ続ける1周3分程度の単純な作業が永遠と流れ続け、映画的な面白さも焚き火の動画とかYouTube Shortで石鹸削る動画見てる時みたいな処理になる。画角が変わったり、スコップを取り出して泥?を掃除し始めたり、他のおじさんがフレームに入るだけでとてもないカタルシス。前半の休憩所の時に鳴ってたクラクションみたいな音の正体が分かった時とかむちゃくちゃ嬉しい。
タワーを見上げると棒を退かしたり固定器具を下に下ろす作業してるおじさんが見えるんだけど、それすらほんの少ししか映さないストイックさ。鉄西区だとガッツリ事故が起きてたりするけど、そういうトラブルも一切ない。

第2部からやっと撮影者がカメラを持って歩き回り、映画に大きな動き(砂漠で立小便するおじさんとか)が出てくる。労働者達の会話にも 現場で事故に逢い半身不随になった人の話や、不平等で低い給料や派遣労働者の優遇への愚痴、上司や中国共産党への怒りが混じって興味深さが増し、彼らの厳しい労働環境がだんだん見えてくる。一見おじさん達の談笑でも、「当局に反抗した罪で来年仕事失うかもな」みたいな話を半分冗談の様にするから妙にピリピリする。
休息する労働者達も第1部の様にただ寝るだけではなく、テレビで映画を観たりトランプをしたりする姿が捉えられる。けどここでも厳しい編集が成されるから、ベッドの上でギチギチに座った労働者達がテレビを眺める様子を 具体的に彼らが何を観てるかもよく分からない角度で2時間近く映す(一応ジャッキー・チェンの新ポリス・ストーリーを観てるらしい)。娯楽を楽しむ様子ですら等身大で、映画としての甘えやエンタメ性みたいなものは一切ない。
特に絶望的な労働の撮り方は変わらず、1時間近い長回しで出てくるドリルで穴を開ける工程はレバーを一定のリズムで下げるだけな上に、ドリルの下降も超遅い。

かなり終盤にて、前半から匂わされてた夜に行われる仕事がようやく映されるけど、第1部で嫌になるほど見せられた棒を引き抜く作業の真逆。棒を穴に差し込んでいく作業で、そういう編集のギミックにはビビった。映画全体で見れば労働自体はループとして切り抜かれてて、ループを貫通するのは会話や音楽、映画。誰も居ない休憩所を映してると突然電球?が点滅するが、そのイメージすらラストで強烈に反芻されるのは計算なのか奇跡なのかすらよく分かんない。終わり方のカッコ良さはちゃんと歴史に残していいと思う。

無限に続く労働の狂気とそれを貫通する人間の日常生活を、"超長回しで14時間"という物理的なゴリ押しで表現し切ってて有り得んくらいむちゃくちゃ。
何より信じられないのが、後に公開する「青春」の前身映画「15 Hours」はこれより1時間長く、更に味付けを薄くした上で、本当にワンシチュエーションで撮ってしまってる事実。