このレビューはネタバレを含みます
導入からこれまでのMCUとは何かが違って、例えるならテレンス·マリック映画のような趣きに(アバンの空気はさらに言えば『シン·レッド·ライン』(1998)級)。しかもMCUヒーローで生まれながらの規格外のパワーを備えた生命たちの視点で話を紡いでく。ヘタしたらパワーバランス崩壊なのにならなかった。その点でもこの映画はかなりの野心作ですね。
アベンジャーズ誕生前、紀元前から存在していた超人集団「エターナルズ」。その彼らは何者で、どう生きて、ありたいか?
“自分探し”も内包している群像ヒーロー超大作で、スゴい大胆なアプローチに溢れた傑作でしたね!
特に映画が加速するのは“真相”を知ってから。
エターナルズの創造主セレスティアルズの目的がマン·オブ·スティールで言うところのテラフォーミングだったこと。さらに裏には生命根絶さえも厭わぬ冒涜が…その事実にエターナルズはどう向き合い、決断するか?
倫理に関わる大きなテーマをじっくりと描いているし、それをこんな超大作で扱ってるのが感銘です。
それに初めてヒーロー映画でマイノリティにフォーカスしてる。LGBTだけじゃなくって、聴覚障害のヒーローも(下垂体性小人症(『エスター』という作品で扱ってた病気(って言ってもいいのかな…))を思い出させるキャラクターも)。それもお飾り程度じゃなくて、自然な形で描けてる。もう誰もがヒーローになれる時代を描いてる。まだ一部に過ぎなかろうと、これまでとは異なる世界が、景色が生まれ始めているのをちゃんと世界に残せてる。それだけでもこの映画を、僕はスッゴく支持してます。
許されざる罪に対し、エターナルズはどうするか?その答えはどうか是非とも、この映画で見て欲しい。
心からこの映画を見られて僕は幸せでした。
ちなみにボクはドルイグとセナが一番好きですね。あの中で一番大きな嘆きと怒りを抱えていて、だからこそ戦うときに一番応援してたから(ああでも、マッカリやギルガメッシュも好きだなぁ)。
ていうかラストの彼、サノスの弟!?
マジ!?
しかもハリー・スタイルズ!?
それにあのヒーローも!!??
ウソでしょ!!( ; ロ)゚ ゚
MCUで過去イチサプライズなんじゃ(吹き替えも諸々含め)…
【一番響いた台詞】
·“先送りにせずに、やりたいことをやって”
【何気に一番感じたこと】
·カルーンが一番最強じゃね?w
·マブリービンタは世界イチーーー(スピードワゴン風)!!!
【見る際の注意事項】
·地震のシーンで3.11を思い出すかもしれません。ボクも不意に銀座で遭遇した瞬間を思い出した。
けれどそれも諸々含めて、この映画は重要です。
これでようやくMCUの映画はすべてコンプリート( ≧∀≦)ノ
ここからはドラマシリーズ制覇に向けて出発です!