まっつん

プライベート・ライアンのまっつんのレビュー・感想・評価

プライベート・ライアン(1998年製作の映画)
4.4
戦争映画の全てを変えてしまった一作。
後の戦争映画でこの映画の影響を受けていない映画は無いと断言できてしまうほど革命的な作品です。

この映画の革命とは圧倒的なリアリティへのこだわりとミクロな視点で見た戦場の表現だと思います。

例えば実際に動物の肉を撃った音を録音するとか、容赦ない人体欠損描写、弾丸が空を切る音などどうでもいいと言われそうな部分へのこだわりは凄まじいものがあります。

そしてミクロな視点。スピルバーグ自ら実際の戦場カメラマンが撮った映像を参考にしたと語っているように、戦場を一個人のレベルで描いています。そうすることで観客は画面の中の戦場に否が応でも引きずりこまれてしまうのです。

この2つの要素により観客に対し、理屈抜きの生理的なレベルでの戦争の怖さを伝えようとしているのではと思います。