もこ

プライベート・ライアンのもこのレビュー・感想・評価

プライベート・ライアン(1998年製作の映画)
4.2
第二次世界大戦、ノルマンディ上陸作戦の初日。
Dーデイと呼ばれる作戦初日から始まる。(冒頭除いて)
それはもう地獄絵図でした。
ただ見てるだけなのに気力が尽きるレベルで、海で陸で、血飛沫と弾丸と体の何処かが乱舞する世界。
カメラに血が飛び海が真っ赤に染まる映像に、弾丸と爆発音と負傷者の絶叫が響き渡る。
甘さを一切排除した地獄絵図はただただ凄惨で、戦争の理不尽さがよく出ていると思います。
音の聞こえ方も臨場感とリアルさが際立つ演出でした。

たった1人を探すために、7人で敵地に乗り込む。1人のために多数の仲間の(自分の)命をかけること。
それってどうなの??と当然誰もが納得いかないままの行軍。
そりゃそうだよ。誰だって死にたくないんだ。
知人でもない、どこの誰かも知らないライアンの為に。

ドッグタグ1枚1枚に込められた意味は限りなく重い。

誰が助かって誰が亡くなっても
戦争で死ぬべき人なんて居ないんだ。

ライアン救出に向かう7人の考え方や性格や
作品での敵国、ドイツ軍人の行動、
ミラー大尉の手の震え。
戦争映画であり人間映画でした。

ライアンくんが一生懸命生きてた、そこはいい話だよねと思います。
(殺伐としてるだけじゃ映画としてマズイとかあるのかもしれないけど、個人的には美談みたいに終わるのもちょっと違和感)

政治の失敗で戦争が起きるなら
政治家は自身の命掛けてまともな外交しろよ!と思いますね。
もこ

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