ゲームのNPCが自分から動き出す話。
ってだいぶ怖い話だよね。
序盤でNPCになりきってるライアンレイノルズが最高で、
何気ない日常生活に銀行強盗や車両の爆破、
墜落するヘリや殺人などが起こるのだが、
NPCには日常なんでスルーしてくという
この不自然さが見てておもしろい。
モブキャラが自分の凡庸さから解放される話ということでは
レゴムービーに近い話になっているが、
今作はNPCとリアルな人が協力する話で
恋愛までしちゃうから切なくもあるんだが、
あー最後はそういうリアル側のいい話に決着するのか。
プログラムの盗用を暴く話と、
NPCにとっての世界が消えてしまうという話が並行して語られ、
ガイとミリーが恋愛してることが原動力にもなってるんだけど、
そこら辺が最終的にはわりとさらっとしてて、
ガイは友人がいるからいいし、
ミリーはガイの存在がキーズの投影だということでキーズとくっつく。
まぁGTAみたいなゲーム自体は存在し続けるし、
NPCが殺される現実は必ずしも根絶されるものとは思わないから、
そこら辺はあくまでこの作品内ではこうなりましたという話にならざるをえないわけだけど、
暴力や隷属より自由のために戦うという今作のメッセージはなんとなく揺らぐ。
たしかに最高に楽しんだけれど、
考えてみたら最後にNPCみんな集めたのに
作戦を立てようって言ってなんもやってないな。
なんかみんなで橋を作るみたいな話にするのかと思った。
