プリウス

トムとジェリーのプリウスのレビュー・感想・評価

トムとジェリー(2021年製作の映画)
3.5
トムとジェリー好きには良い作品。
クラシックなトムとジェリーのギャグがこれでもかと撒き散らされてとりファンは喜んで観られるはず。

必然性がなく、微妙にならざるをえないと思っていたアニメ×実写のコンセプトもめちゃくちゃ新しい映像表現やチャレンジングなものだったとまでは思わないけど、トムとジェリーの喧嘩シーンや最後のカーチェイスでは、その表現由来の迫力やならではの効果があった。

ただ、私はトムとジェリー好きだからトムとジェリーのクラシックなネタのサンプリングのいちいちが楽しかったものの、トムとジェリー知ってる程度の人におすすめするかどうかはやや躊躇う。
単純に愉快でハッピーなものを観たいので有ればぜひ!

舞台NYなのでa tribe called questから始まり、劇中歌がほぼご機嫌なヒップホップだったのは今風ですごくよかった。
(その他ラキムとか所々なんとなくクラシックなBGMのチョイスとクラシックなトムジェリのじゃれあいが重なってよかった笑)

映画としては、
・トムとジェリーものなのでベタなのは許容
・その上で開き直ったようにポリコレ配慮布陣のキャスティングについて、一瞬アジア系・肥満・ラテン系が並んで「多様性って大事じゃん?」というくらいしかアイロニックなギャグがなかったのはちょっと大人の事情の臭み取りができてなかったような。
・結婚式のシーンに至るまでちょっとベタでつまんない人間のあーじゃこーじゃを引っ張りすぎたところがややあくびものだったのが残念。もっと簡潔にできたはず。
・しかもその結果割と重要な新婦のアンビバレントな感情を描ききれてなかったような
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