凄い映画だった。
温度や空気、光を感じられるような圧倒的な映像美とドキュメンタリーのような映像の塩梅が素晴らしかった。
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ストーリーはネトフリのあらすじに書いてあることそのまま。本当にシンプル。
だけどそこに至るまでに、夫婦とひかりがどんな道を歩んできたかが丁寧に描かれていて「養子の産みの親がある日突然、育ての親のもとを訪ねてきた」では片付けられない重みがあった。
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個人的に印象的だったところ。
ひかりと彼氏が若気の至りではなく、しっかりと愛し合っていた描写があったこと。世間的には、中学生で子どもを作ったと聞くとどうしてもそういう印象があると思うけれど、2人が愛を育んでいるシーンが美しく描かれていて良かったなと思った。
それから『ベビーバトン』という施設で出産までを安全に過ごし、活き活きとした生活を送っていたひかりが、結局元の生活には戻れなかった部分も強烈に印象に残った。アパートで1人で産む女性もいる中で、そういった施設で出産までを過ごせる人って恵まれているというか（この言い方が正しいのかはわからない）。それでもその“ユートピア”を出た後に待ち構えている現実は厳しいという、リアルを叩きつけられて苦しくなった。
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2時間以上ある大作だけれど、本当に見る価値があると思う。見てよかった。
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2022年86本目
