独立独歩を貫いている街道レーサーの青年(岩城滉一)が、暴走族のナンバー嬢(藍とも子)との出会いを契機にして、チーム同士の抗争に片足を踏み入れてしまう。走り屋の生態を描いている、東映産パパラパ・ムービー第1弾。
東映が十八番にしている実録路線に、若手俳優・岩城滉一の売出し要素を掛け合わせている作品。「メカゴジラの逆襲」で特殊メイクの乳房を出していた藍とも子が、モノホンのパイオツをペロリンチョしている。
本物の暴走族をエキストラに起用しており、公道にてゲリラ撮影を敢行しているため、「自分が生きている世界とは別の世界」を見ている気分にさせられる。「300 対 17」の抗争もエキサイト必至だが、両陣営の衝突シーンが短いため、規模が伝わりづらい。
バイクに跨るとイキるが、バイクから降りるとショボくれるという、人間味の表現が醍醐味。反社会的グループを美化せずに、カッコ悪い存在(醜い人間たち)として描く。ヤクザ映画のスタイルが、きちんと踏襲されている。