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カイジ ファイナルゲームのmanamiのレビュー・感想・評価

カイジ ファイナルゲーム(2020年製作の映画)
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やたらと高所を渡りたがるのと、キンキンに冷えてやがる悪魔的美味さのビール。そしてそう、カイジ最愛の(?)ライバルである、あの男。それこそがカイジらしさ。カイジの世界。
なのに!アイツがいないなんて!こんなのカイジじゃない。しっくりこなくて落ち着かなくて、ざわ…ざわ…しちゃうよ。
今作はゲームの内容も面白みがないしなぁ。チートの度が過ぎてちっともヒリつかないわ。
カイジが身体を張ったり追い詰められたりするシーンがあまりなくて、つまりせっかくの藤原竜也なのに彼が苦悶するシーンが少なくて、物足りません。
追い込んでこその藤原竜也でしょーが!もっと!もっと藤原竜也の顔を歪ませておくれ!!
でも圧倒的不利、敗北と絶望、そこからの下剋上、さらにゴールの見えないどんでん返しと、今回もカイジの人生は波瀾万丈。
もちろんオーバーに描いてはいるけど、ある面では社会の縮図とも言えるからこそ、これだけ人気があるんだろうな。金こそが力であり、正義になり得てしまう。だから誰がより多くそれを持つか争うわけで、何というかまあとにかく、胸糞悪いとはこのことか〜。
カイジって何度も何度も騙されて裏切られてドン底まで堕ちるけど、その度に鮮やかな手口で甦る。その人望、度胸、綿密な計画を立てられる頭脳、何よりも運の良さ、それらをもってすれば、表社会でそれなりの成功を収められるんじゃない?もういい加減ちゃんと働きなよ。

15
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