「マギーズ・プラン」で歌詞込みで聴いた「ダンシング・イン・ザ・ダーク」がすごく良い曲だった。で、ブルース・スプリングスティーンつながりで本作を鑑賞。
正直、暑苦しいとか汗くさそうとかのイメージしかなかったし、実際この映画で楽曲に触れてもそのイメージは変わらないのだけど、主人公ジャベドの青春とオーバーラップする心の叫びが熱くまっすぐに届いた。ブルースの音楽と出会って、ジャベドの世界が変わる。初めて出会う曲が「ダンシング・イン・ザ・ダーク」で、観てる私もうわー!ってなった。ブルースの曲も、この頃流行ってた他のアーティストの曲も懐かしくて楽しかったし、ミュージカルシーンもそうおおげさじゃないのがなんか微笑ましくて良かった。
サッチャー政権下での貧困や移民への差別というハードな現実の中にありながら、ジャベドを取り巻く世界はとても優しい。実話だからちょっと美化してるのかもしれないけど、個人的には、とても気持ちよく観られる好きなバランスだった。
後半、強権的ではあるが誰よりも家族思いの父親がクローズアップされる。息子のスピーチを聴いている時のこの父親の表情がなんとも言えず、涙腺崩壊だった。
ラスト、ここでやっぱこれ聴きたい!という期待に答えてくれるのも良い。熱くて爽やかな気持ちになれて、涙でデトックスできた。満足。