mh

カセットテープ・ダイアリーズのmhのレビュー・感想・評価

5.0
イギリスに住むパキスタン人青年の青春をブルース・スプリングスティーンのナンバーに乗せたミュージカルタッチのヒューマンドラマ。
失業者にあふれている当時のイギリスで、パキスタンからの移民がどのような状況にあったのかは「ディスイズイングランド」でも見た通り。(サッチャー政権化でほぼ同じ時期。場所は違う)
そんな彼らにブルース・スプリングスティーンの社会派ロックがドチャクソハマるのは想像に難くない。そうでなくても、そのメッセージはかつて中2だったすべてのひとの心に響くと思うし、実際こっちにも響いてきて鑑賞中大変だった。
日本は、佐野元春というレイヤーを通して触れるブルース・スプリングスティーンみたいなことになっていたので、なんかもったいなかったね。この映画を見てようやくちゃんと触れた気がした。
できればもっと早く出会いたかった。
曲名から引用しているタイトルは、そのまま物語のテーマにもなってて、構成がめちゃくちゃ美味いんだよなぁ。
ラストにお父さんが完全に改心しちゃうのはどうかと思うけど、その欠点すら美点に思えてくるかなりの名作。
極右グループのデモは「ディスイズイングランド」からのゲストのようでもあった。
面白かった!
mh

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