こばまさ

Winnyのこばまさのレビュー・感想・評価

Winny(2023年製作の映画)
3.7
月末恒例GEO100円セールから、続いてはコチラ。
邦画を観るのは久しぶりな気がする。
随分と前から気になってはいたけど、果たしてハマれるかどうか。
それでは、メガネをぐいぐい上げながらいってみよう。


-2002年、開発者の金子勇(東出昌大)は、簡単にファイルを共有できる革新的なソフト「Winny」を開発し、試用版を「2ちゃんねる」に公開する。
彗星の如く現れた「Winny」は、瞬く間にシェアを伸ばしていく一方で、大量の映画やゲーム、音楽などが違法でアップロードされ、それをダウンロードする若者が続出し、社会問題へ発展していく。
違法コピーした者たちが次々に逮捕されていく中、開発者の金子も著作権法違反幇助の容疑をかけられ、2004年に逮捕されてしまう。
そして、サイバー犯罪に詳しい弁護士の壇俊光(三浦貴大)が急遽弁護を引き受ける事になり、「ウィニー弁護団」を結成。
ここから、金子と弁護団による長い挑戦と戦いが始まる-

“不当逮捕から無罪を勝ち取った、7年の道のり”


正直言って、このウィニーの存在も聞いた事ある程度だったし、開発者の金子勇さんもよく知らなかった。
もし金子さんの不当逮捕が無ければ、YouTubeより先にもっと凄いシステムが開発されていたかも!?
そんな事をふと思った。

この作品は、ほぼほぼ裁判が主軸なので、そこに入り込めないと置いていかれる。
ワタシみたいにPCに疎い人間だと、尚更ちゃんと観てないとダメね。
なので、全てを理解しようとせず、金子勇という人の人間性だったり、彼を弁護しサポートした壇さんの人柄や勇気、その辺りに重きを置いてみよう。

実話なのはもちろんだけど、実際にこの事件を担当した弁護士や関係者、そして金子勇さんのお姉さんからも取材をしているので、とことんリアリティなヒューマンドラマ。
少し画的にマンネリが生まれてきた頃、弁護団を引っ張る和田弁護士役の吹越満の登場!
吹越さん、昔から好きなのよね。
素晴らしい存在感と演技力!

同じくらい素晴らしかったのが、犯罪対策室警部補役の渡辺いっけい。
金子勇を逮捕するシーンは、本作のハイライトと言っても過言ではない。
取り調べの時もずる賢いし、このヒール役を完璧に演じてた。

このベテラン2人が素晴らしすぎて、主演の東出昌大と2番手の三浦貴大に触れないまま終わりそうになりましたが、この2人もそりゃ良かったよ。
東出昌大の出演作って、『コンフィデンスマンJP』ぐらいしかまともに観た事なかったけど、この役はハマってたと思えた。

あと、忘れてはいけないのが渋川清彦。
出番は少ないけど、彼もイヤな役どころだったね。
もっと忘れちゃダメなのが、吉岡秀隆が演じる、組織に屈しない警察官。
最初はサイドストーリーみたいなポジションだったけど、最後は本編に繋がる。


なんか色々言いたいけど、この手の話に詳しくないので上手く書けない。
とにかく、この作品を観て、金子勇さんの事を知れて良かったと、そう思った。


そうそう!特典映像で舞台挨拶の様子が観れた。
監督を含め、俳優4人がこの作品に対する思いや、どうやって役作りをしたのかを語る。
その最後に、金子勇さんのお姉さんが書いた、監督と俳優に向けた手紙が読まれる。
この特典映像で+0.1加点。

東出昌大はまだ嫌いだけど、+0.1好感度アップ。
こばまさ

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