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さすらいのNICEのレビュー・感想・評価

さすらい(1975年製作の映画)
4.1
史上最高のロードムービー。

人間、映画、時代の流れ・変化によって起こるアイデンティティの消失について。

即興の演出のみで作られた映画なのに、非常に纏まった映画的な作品として完成しているから凄い👏
この即興の演出というのも「未来に台本は無い」という意味でテーマに繋がるものがある。

小津安二郎監督の『晩春』と同じように、第二次大戦以降の時代の変化の象徴として描かれる「アメリカ化」

人間も時代も変化は必然だが、その中で「過去を振り返ること」がより良い未来へと進むために必要…というのが一番のテーマだったのかな。

ヴェンダースらしく、ちょっとイタい部分もあるけど、大好きな映画。
NICE

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