菩薩

さすらいの菩薩のレビュー・感想・評価

さすらい(1975年製作の映画)
4.5
おトイレ映画の前にヴェンダースが便出ぁすである事を決定付けた脱糞映画、と誰一人書かずにいられる忍耐力に感服する。即興的に何が起きると言う話でもなくただ瞬間的に人生が交錯した男と男の話。変わらずにいる為に変わり続ける必要性と言うのはかつて某おしゃんバンドも盛んに訴えていた事であるが、変化と共に消えていくものは確かにあり、変化の末に残っていくものも当然ある。そんな消えゆくものへの憧憬と過去そのものへの決別、そこからの前進とあり得る筈の再会(開)を期して、映画が映画であり続けられるより良い世界に思いを馳せながら、3時間の脈絡のない旅路は猛烈にお洒落に幕を閉じる。なんだかんだと約20年ぶりに観たが、トッポ以上にやっぱこれだね〜の気持ちで打ち震えている。たとえうんこやちんこであっても、全ての瞬間が愛おしい。
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