パーコーメン

糸のパーコーメンのレビュー・感想・評価

(2020年製作の映画)
2.5
中島みゆきの糸という楽曲をインスパイアし、平成元年生まれの主人公2人がすれ違いながらも激動の日々を「平成」という時代とともにお送りする恋愛ドラマ。
俳優陣は幅広く実力者揃い。美瑛や沖縄、シンガポールなど様々な街を舞台にストーリーは展開するので旅をしている気分にもなる。
劇中では糸以外にもファイトやシンガポール語の時代など中島みゆきの楽曲が何度か流れるが、この演出が酷い。曲の流れるタイミングがシーンに合ってない事が多く、フェイドアウトが雑だったり曲が長かったり。
平成という時代を強調してる割に話題に上がるのは東日本大震災くらい。無理矢理ねじ込んだ感じがある。
主人公たちもそうだが全体的に出てくるキャラクターの背景が重めでストーリーが色々散らかってる。終わり方は良いけどストーリーはあまりまとまってない。
何より気になったのがセリフ回し。ところどころ噛み合っていない。セリフ自体も気味が悪い時がある。終盤で子ども食堂で漣の所へ走ろうとした葵を倍賞さんが声を掛けて引き留めるのだが、タイミングがおかしい。言うならもう少し前、あれではイジワルに見える。
花火で出会い、花火で再会のシチュエーションはロマンチックで好きだけど感動はしなかった。