ayellowbird

糸のayellowbirdのレビュー・感想・評価

(2020年製作の映画)
3.7
中島みゆきのヒット曲 "糸"をモチーフに、菅田将暉、小松菜奈が演じる平成元年生まれの男女の18年間を、生活者からの視点から見た平成史とともに描いていく。瀬々敬久監督。
平成元年生まれの高橋漣と園田葵。北海道で育ち、13歳の時に出会った2人は初めての恋をするが、葵は母親に連れられて北海道を去ってしまう。8年後、21歳になった漣は、友人の結婚式のため訪れた東京で葵と再会。しかし、漣は北海道でチーズ職人、葵は東京・沖縄へと自分の世界を広げ、2人は別々の人生を歩み始めていた。さらに10年の時が流れた平成最後の年、2人は運命の糸によって再びめぐり会う…。

"糸"の歌詞に込められた切ない想いを、色鮮やかに映像化!
運命の人とは"赤い糸"で結ばれていると言う。ただ、"赤い糸"は誰にも見えないので、運命の人がいつ現れるのか、眼前の人が運命の人なのかは、誰にも分からない。また、(香に言わせると) "赤い糸"はほつれたり、切れたりする。だから、それを解きほぐしたり、繋ぎ合わせたりすることが、時には必要になる。
漣と葵は、果たして "赤い糸"で結ばれていたのか。
それは、他人には分からないし、本人たちにも分からないかもしれないが、2人がその結び目を決して切ろうとしなかったことだけは十分に伝わってきた。
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