マルケス

地獄の中の戦場 -ワルシャワ蜂起1944-のマルケスのレビュー・感想・評価

3.5
ユゼフ・フランチャクは自由の為に共産主義と戦った実在のポーランド国軍兵士。“呪われた兵士”と呼ばれた国軍兵士は、1963年、最後の生き残りだったユゼフの死で消滅。

ユゼフの幼少期の思い出から、ユゼフの息子が老齢となるまでのおよそ100年に渡って、強国から蹂躙され続けたポーランド歴史の一端を知ることができた。
ひもじさと寒さは体を衰弱させ、一人、また一人と減っていく仲間の死は心を破壊する。希望のない戦いに観ていて辛くなった。

カットバックが多く、誰が誰やら何が何やら解りにくいが、最後に「ああ、そうか…」と全体が理解できる。ユゼフが息子に宛てた手記に思わず涙…。
国に弾圧された国軍兵士たちを顕彰してくれたのは現在の国。その体制がずっと続くようにと祈るのみ。
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