たむランボー怒りの脱出

ルクス・エテルナ 永遠の光のたむランボー怒りの脱出のレビュー・感想・評価

4.0
ワロタ。
ドライヤー、ファスビンダー、そしてゴダールといったシネフィルが喜びそうな名前をやたらとチラつかせ、最後には画面自体もチラつかせる。

映像で写っていることが暴力的なのではなくて、映像=光の感覚刺激の過剰さがそのまま観客への暴力=目の痛みとなっていて、実験映画ではなく劇映画でそういうことを明確な意図もとい悪意をもってやっているところが、僕がギャスパー・ノエに興味をもっている部分。
この映画でも最初に「癲癇の発作は恍惚をもたらす」というドストエフスキーの言葉を引用していることだし、本当にその発作を起こすという目的をもって作られた映画なので、自分の健康を脅かされるのが嫌な人にとっては耐えがたいんだろうなと思う。

この映画での明らかなゴダールへの目配せも、やっぱりそのへんと繋がってくる。『さらば、愛の言葉よ』の3Dも暴力的なくらい目に悪いし。