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犬王のhoruchのネタバレレビュー・内容・結末

犬王(2021年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

初回の視聴では、どうしてこの2人にもっと良いエンディングをやらなかったんだ(涙)と思っていたんですが、600年友有を探し続けた犬王が、もう記憶も失いそうな友有をついに迎えにきたシーンを何度か見返して、これで良かったんだと納得がいった。

犬王のために、平家の歌を歌うことをやめなかった友有。友有の命のために、平家の歌を二度と歌わないと誓った犬王。
どちらもお互いを大切に思ったがゆえの選択だった。
友有はその選択の結果、河原で首を落とされることになってしまうが、友有のために自分たちの歌を歌うことをやめた犬王も、生きながらえはしたがその後の生涯は心から幸せと思えるものだったのか。

友有を迎えにきた犬王は呪いの解けた人間の姿だったが、友有に
「自分で名付けたではないか。俺たちはここに(ここから子ども時代の声に戻る)有る、だろ?友有!」
と呼びかけ、2人が出会った当時の姿に戻ることから、世の人気を博し、将軍の前で歌い踊り、その後も将軍の寵愛を受けようとも、2人が1番幸せと思えたのはあの日お互いが出会ったことだったんだろうなと思った。
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