赤尾慎之介

生きるの赤尾慎之介のレビュー・感想・評価

生きる(1952年製作の映画)
3.6
ナレーションが入る映画は、どうも没入していきにくい。前半はもう少しコンパクトにしてもよかったように思うが、あまり簡単に「生きる意味」を取り戻しても、嘘臭くなってしまうのかな。

最後に焼香に来る警官はかなり重要な役どころだと思うのだが、なぜあんなにも演技が下手な俳優を起用したのだろうか。

志村喬は、『七人の侍』と同じ俳優とは思えない佇まい。日本の宝。

いまの私は、「押すべきハンコ」さえ見つかっていない情けない日々だけれど、ラスト半年さえ充実していれば幸せに死ねるのかと思うと、なんとか生き延びようと思えた。
赤尾慎之介

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