とし

生きるのとしのレビュー・感想・評価

生きる(1952年製作の映画)
3.7
地上波放送を録画して鑑賞。

役所勤めで毎日ただ判を捺すだけ、ミイラのように何の感情もなく、何の生産性もなく機械的に仕事をしてきた渡辺が、胃がんになり自分の死期を悟ったところから、必死に生きようとする話。

市民の声をたらい回しにする役所の課長たち。
まさかあの描写が最後に生きてくるとは。

生きようとするきっかけを与えたとよとのやりとりは一挙に丁寧に、その後彼が生きようとした姿は葬式に参列した役所勤めの人たちの回想という形で描かれる。
前半と後半の描き方の違いも味があってよいが、葬式の話はちょっと長いかな‥‥。

とよに病気を打ち明け、余生を強く生きる決心をしたとき、自然な流れで「Happy Birthday to You」が流れているのがすごい。

天真爛漫なとよが可愛かった。
いっしょにいたらちょっと疲れるかもだけど。

24-38
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