貝

生きるの貝のレビュー・感想・評価

生きる(1952年製作の映画)
3.5
音声聞き取りづらいのわかってるから字幕で観れるほうがいいんだけどなと思いつつ字幕なしで。何言ってるかわかんないと集中力失ってやっぱしんどかった。

生きるとは何かという漠然とした答えのないテーマを持ちながら、何か導いてくれるような作品だった。渡辺さん(志村喬)のおどおどした話し方と力強い目が訴えかけてくる。
死んでいるも同然の生き方をしていた彼が覚醒するまで1時間半ほどあり、覚醒した直後に葬式になるという構成、その落差をあえて見せていかに彼の生きた時間が短かく人生がいかにあっけないかと突きつけられた。
人と風景の映し方がいつも切なくて、人間が小さく見える感じグッとくる。渡辺さんは人は独りで死ぬということを強く実感してたけど、死ぬ前に思い浮かんだのは人の為に何が出来るかということ。普遍的だからこそ納得する。
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