風来坊

ビーストの風来坊のレビュー・感想・評価

ビースト(2018年製作の映画)
3.5
「孤狼の血」の白石和彌監督も絶賛したという本作。いかにも白石監督が好きそうなダークさで韓国映画らしいというか韓国映画ならではの雰囲気の作品と思います。

協力すればもっと早い段階で解決出来そうな事件を、かつては相棒だった二人の刑事の出世欲とプライドがより複雑な事件にしていく。
ただでさえ陰惨な事件に二人の刑事の確執が更に暗い影を落とす様子は見応えがありました。

一見ムダに思えた鹿の一件をここで回収するのかとお見事。ただ「インソムニア」に似た展開で驚きはなかった。
ドロドロとした展開と二人の刑事の狂気が猟奇事件の犯人の狂気よりも勝ってしまうのは驚愕でした。

しかし、ヤツはきっと反省などせずこれからもやりたい放題だろうし…そう思うと面白くはあったが好きな話ではなかったです。
それでも韓国映画らしい闇に溢れた作品で見応え充分でした。
風来坊

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