みあせぶ

ソウルフル・ワールドのみあせぶのレビュー・感想・評価

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)
4.0
まだ見ぬ「きらめき」を追い求めて…


ディズニーが描く魂《ソウル》の世界。『リメンバー・ミー』では死後の世界を描いていたので、その辺に近い感覚なのかな。近未来的な描写で私たちが産まれる前や死後の世界を鮮やかに捉えています。

そして、ジャズピアニストを主人公に迎えた本作は、私の大好きな『ララランド』に通ずるものがありました。セブがJKシモンズのお店で演奏するシーンにしかみえなかった…
そして、“ゾーン”に入るというのはジャズ演奏家にとっては大事な要素のひとつ。“ゾーン”に入らないとアドリブなんかできないと思います。(byジャズ研所属の大学生)

「きらめき」がひとつの大きなテーマではありますが、「生きる目的」について見失いがちな現代の社会人には響くんじゃないかな…「どうしてこのタイミングなの?」「どうして私じゃなきゃダメなの?」と日頃思ってる人にはぴったり。私もその1人でした。

敵らしい敵もいなくて、ハッピーな映画だなと感じました。ただ、幸福感を与えてくれる映画が作品として必ずしも素晴らしいという訳ではないと思うのです…

そして、「あと1分早く切り上げて終わってたらもっともっとスコア良かったなぁ…」という私の最大の感想。無理やり感がしんどかったです。クイズ番組で「最後の問題は1億ポイントです!!」って言われるような「そりゃないだろ」感。
いつだって夢と希望に溢れてるディズニーなので万人受けはするのかなと思いますが…死に対して消極的すぎないメッセージを持たせてほしかった。

とはいえ、安定のピクサー作品。なんとなくやる気がなかったり、自分が誰なのか分からない状態に陥りがちな今、これを観て勇気や希望をもらえる人は多いのでは?配信じゃなくて、ぜひ劇場で観たかったです。非常に残念…!
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