しろくま

ソウルフル・ワールドのしろくまのレビュー・感想・評価

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)
3.8
2022.10.17/227/図書館DVD
〝いいスーツ持ってる?それを着て今夜来て。ショーの開始は9時、音合わせは7時。楽しみにしているわ〟ジャズライブのメンバーに選ばれて大喜びのジョーだったが…。

天にも昇る最高の気分で街を歩いていたらマンホールへ落下。そこは、死んじゃった人達が真っ白真ん丸のソウル(魂)になって天国に行くための準備をする不思議な世界。階段の先でバチバチッていう音を立てて天国に消えていくシーンは、まるで誘蛾灯に集まる虫が高電圧で焼かれているようで怖い。効果音間違ってない?

この世界には人間に生まれる前のソウル達もいて、〝どんな自分になるか〟を決めているけど、〝22番〟はやりたいことが見つけられずに、〝人間に生まれたくない〟と言って何百年もソウルの世界に留まるヒッキー。そんなこだわり強めの22番と共に地上へ戻る方法を探すジョー。

なんとか地上に戻ることができたけど、まさかのニャンコ?そして、念願だったジャズライブに出演して演奏した曲は超クール。渋くてかっこいい演奏にリーダーも大絶賛。ジョーも演奏することに喜びを感じ、客席の熱狂が癖になるって思ったのに…。結局ジョーが望んだことと言えば…。

〝きらめき〟って、人生をかけるような素敵なことだと思っていたのに、22番がポッケに入れていた飴玉やピザのはじっこのカリカリに心が動かされるなんて。22番と過ごした日々と自分の思い出とが重なって〝きらめき〟が何なのか気づく瞬間がいいね。
しろくま

しろくま