ちる

ソウルフル・ワールドのちるのネタバレレビュー・内容・結末

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

エグかった…
22に「俺はもう十分生きた」と(叶えたら全てが変わると思っていた夢を叶えたけど実際は何も変わらない日常があるだけだとわかっただけの生に執着する意味はもうないので)生を差し出すシーンはあまりにもエグいし、(夢が叶ったとしても人生を劇的に変えることはできないとわかったので)「一瞬一瞬を大切に生きる」という結論になるのもまたエグかった

遺伝や境遇など先天的に決まったものがあったとしても自分らしさの全てがそれだけでは決まらないということ、日常に潜む小さな気づきや些細なよろこびがまさに生きるよろこびであり、夢や目標それ自体が生きる意味ではないという表向きのメッセージよりも、こういう↑ジョーの夢(=人生)に対する諦めみたいな部分がありありと感じられてしんどくてつらくてたいへん美味だった

ジョーのように夢と人生をイコールに考えすぎると1番幸せな瞬間になるはずだった夢が叶ったときが1番絶望に近くなるので、夢のために生きるのではなく生きた先に夢があるのだと弁えたい
ちる

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