じょにー

かぞくあわせのじょにーのレビュー・感想・評価

かぞくあわせ(2019年製作の映画)
3.5
ある婚礼会場が舞台となり、主演2人を基軸とした異なる短編3作品。

一作目は花嫁失踪から突如始まるSF物語。
SFといってもかなりコメディ要素が強い。
雑なUFOが出てきて島を燃やすところとか、雑に作ることによってただでさえ不条理的状況にシュールさが加わって心の中で突っ込んでしまった。なんでやねん。
主演2人の息があっている姿が良かった。


二作目は個人的に一番好きだった。
スマホ(PC)が人型になっている時代。
こちらもSFなのに、衣装や部屋、モノクロ描写の演出もありどこか懐かしい空気を感じる。
主人公がスマホと共に困難に立ち向かう姿や、男性スマホが一喜一憂する様はなんとも可愛らしい。
スマホがプレゼントあげるとこも可愛いし、ラストの結婚式でスマホが手を握ろうとがんばるシーンはぐっときた。思わず涙が出ました。


三作目は離婚する前に挙式をあげる家族の話。定点で長回しのシーンがほとんどでしたが演者の魅力が画面にあって印象的でした。
夕焼けの海での水飛沫がレンズにかかって幻想的だったり、海の見える披露宴会場がすごく綺麗だったり、とにかく景色が綺麗。バックに流れる波の音や小道具に監督の思いがあったんでしょうか。
ただ、ほぼ全てのセリフが録音したものを映像に当てていて、音のズレや無機的な会話に聞こえる瞬間がシーンを長く感じさせているように感じた。

劇場でアフタートークをやっていて、
とても素敵な方々で楽しめました。
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