おはうち

アルプススタンドのはしの方のおはうちのレビュー・感想・評価

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【リモート舞台挨拶中継】付きを観ました。
映画の登場人物たちと再会できた喜び。何気にzoom画面の字幕で、俳優の名前と顔を覚えて帰る事が出来たのが収穫でした。映画の作風である観客席から試合を眺める構造と、zoom画面から我々が眺められるのとリンクして不思議。城定秀夫監督だけ自室の棚が見えているのが面白かった。後ろの方に『アルプススタンドのはしの方』のポスターが貼られているのは確認できた。


応援上映あったら行きたいかも。まんまと応援したくなったから。

矢野おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお頑張れえええええええええ!!!!!園田あああああああああああああああ頑張れええええええ!!!!!

ご時世的には飛沫で無理かぁ。

カタルシスあるし、普遍的な盛り上がりあるし、個々のキャラは忘れ難いし、近作だと『カメラを止めるな!』のように口コミで大ヒットして欲しさ。そしたら金ローですよ、変な映画だなーっと思ったら最後に湧くんですよ。

〇〇と〇〇が付き合っている話を聞いてしまい、頬から一筋の汗が流れているショットに驚く。どう考えても汗なんだけど涙にも見える。一筋の水滴が美しく儚くみえる瞬間を切り取られていた。

誰かを眺めて応援する映画だと『のぼる小寺さん』とリンクした。応援する対象から勇気を貰う、影響を受ける。本作は声を大にして応援するのが特徴的で、恋心を、憧れを、夢を、野球の試合を借りて気持ちをぶつける。映画の観客は映画を借りて気持ちをぶつけるのだ。

過去に挫折した人間が、いま努力している人間に託したい気持ち、その顔面。いま努力している対象が映されない、挫折して折れている人間の視点に偏っているから、余計に観客には写し鏡になってきて、自分を投影しやすい。他者に気持ちを託し報われて、希望を持ちたい。

普通はこう!!
矢野はこう!!
普通はこう!!
矢野はこう!!

これで矢野の名前をユーモア込みで叩き込まれた。そして、見えもしない人間の勇姿を期待するまでに至る。名前だけ噂では知っている程度から、名前だけで本気で応援するまで持っていくのが凄い。

スタンドの端に散り散りになっていた皆が気が付けば隣り合って一丸になっている時に、ここまで来たかと感慨を感じる。映画は上映時間75分で十分すぎるし、感慨も一杯になるんだ。
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