よーすけカサブランカス

ザ・ランドロマット -パナマ文書流出-のよーすけカサブランカスのレビュー・感想・評価

3.7
実際の出来事を題材にするのにドキュメンタリー性をほとんど排してここまで作り物感を出そうとするその魂胆は単なる皮肉だろうか。ベーバーカンパニーを提供する会社を設立した二人の側から行われる軽妙な語りは、脱税と節税に差はなく、儲けてるのは合衆国だし、他の奴がまたやる、と締めくくられる。まるで資本主義の成員みなが同罪だと、皆税金なんか払いたくないだろう?と言わんばかりである。しかも劇中では監督や脚本家もペーパーカンパニーを持っているというメタ発言までなされる。果たして誰が彼らに石を投げられるほど清廉潔白なのか。