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権利への階段のlemmonのレビュー・感想・評価

権利への階段(2017年製作の映画)
3.9
フィールドグッドムービーかなあと気楽に見始めてしまったが冒頭からひっくり返る。総合失調症と向き合ってきた女性が精神科の理不尽な投薬によりツラい副作用に悩み、当然の権利のため立ち上がる決意をする。

ヘレナボナムカーターが素晴らしい。
このヒロインを人間味溢れる魅力的な存在に。口も悪いし、決して清潔感も感じられないのだが、奥底の思いやりや愛情は確かにあって、ふとしたセリフが胸を刺す。
きっとヒラリースワンク演じる教会が選んだ弁護士も本人からそういったことを感じ取っていったのではないかと思った。この弁護士は出来すぎているなあとは思いつつも、スワンクがしっかりカーターを受け止める。

彼女たちがどう戦ったのか!
ってところをフューチャーすると単に心地よい良心映画になったのかもしれんが、本作は2人の主人公の関係性をメインに描く。友情物語としても胸を打つ作品でした。
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