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少年の君のXXXXXのレビュー・感想・評価

少年の君(2019年製作の映画)
4.5
「君は世界を守れ 俺は君を守る」
香港金像奨で賞を総ナメにした傑作!
受験生のチェン・ニェン。ある日同級生のいじめによる飛び降り自殺を目撃してしまう。そして、いじめの標的は、チェン・ニェンへと変わっていく。辛い日々を過ごす彼女は、不良少年シャオベイと出会う。

思春期のいじめをテーマにした作品。自分も散々いじめに苦しめられたクチなので、共感しまくりでした。
熾烈な受験戦争や、ストリートチルドレンなどの問題も描いた秀作です。
行き場の無い二人が、肩を寄せ合う展開は胸アツでした。中盤から後半に掛けては、今まであまり見たことがない展開になり、新しい感覚の青春映画でした。

チェン・ニェンの母親は、犯罪スレスレの商売をやっていて、決して恵まれた家庭環境とは言えません。日本はかなりのいじめ大国ですが、中国大陸も結構ひどい!
本来なら、大人たちが子供を守らないといけないんですが、教師や親も体裁ばかりを気にして、根本的な解決をしようとしないのは世界共通なんでしょうか。
唯一、チェン・ニェンを心配してくれる若い刑事が良かった。
自殺現場でスマホで、生徒の死体を無表情で撮影する生徒たち。SNSで一気に拡散させる描写は怖かった。スマホ依存は精神まで蝕みますね。
いじめのシーンは、凄惨極まりないもので、もはやガチの殺人未遂でした...。

自分のいじめエピソードは、エグ過ぎてあまり書きたくないんですが、学校だけでなく、大人になってからも、サイコパス思考の人間が上の立場となり、必然的にモンスター上司となり、職場いじめを巻き起こすのは、本当になんとかした方がいい!いじめは犯罪なんだから、いい加減警察や法が介入すべきなんですよ!💢

かつては、日本ではいじめられる方が悪いみたいな、言いがかりみたいな悪習が教師やPTAの間で蔓延っていて、それじゃ強盗や殺人も被害者が悪いのか?!と子供の頃から本気で怒ってました!💢

監督は、『大福星』や『インファナルアフェア』などで知られる、香港の重鎮エリック・ツァンの息子である、デレク・ツァンが務めています。

主演は、『サンザシの樹の下で』のチョウ・ドンユイ。まもなく30代なんですが、とても童顔なので高校生役も違和感なかったです。
不良少年役のジャクソン・イーは、なんとなく野村周平を思わせるルックスで、間違いなく人気スターになれると思います。

中国大陸では、250億円ものメガヒットだそうで、エンタメ超大作が強い中華圏でも、もしかしたら観客の嗜好が変わって来てるのかも(最近のジャッキー映画はコケてばかり😭)

去年の夏、どうしても劇場行きたかったんだけど、あまりの酷暑のせいで断念しただけあり、ようやく鑑賞出来て、本当に嬉しい!!
かなり陰惨な内容ではありますが、人間ドラマの秀作でした!
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