このレビューはネタバレを含みます
陰影に惚れてしまう作品。
光と陰の使い方が特徴的で、それが
俳優陣をさらに魅力的に映し出している。
日本とアメリカとの異質感もよく演出されていると思う。
松田優作さんのチンピラ上がりらしいあの無謀で殺気漏れ出てる感じ、
高倉健さんとマイケル・ダグラスさんの、
前半から後半(とくに後半)にかけて少しずつ繋がりを深めていく人間くささ、
若山富三郎さんの立居振舞、、
アンディ・ガルシアさんが非情にも殺られるシーンまでの相棒らしくある雰囲気、
ケイト・キャプショーの「私は私の味方よ」というあの色気、、
いちいち痺れた。
もう一度観たい。
あのラストシーンまで観て
“I’ll be Holding On”が響いてくると
んー、、‥‥たまりません。
ちなみにこれは、井伏鱒二の小説『黒い雨』(映画化されたものは同年公開されているらしい)に描かれるような戦争をテーマにした作品とは違うが、
それによる批判や皮肉は作中のところどころに散りばめられていたように感じる。