このレビューはネタバレを含みます
観たいと思っていた作品、やっと観た。
以下長めの感想。
=====
一番印象的だったのは、
「話したいことがある。」というメールを数週間無視して、
「これからのこと。」というメールを数週間無視して、
やっとさきちゃんにあいにいって、
店長の家の前で、自転車をみつけてさきちゃんが出てきたところ。
いままでは切れ散らかしてたのに、妙に優しくするシーン。
つまり永くんはさきちゃんと向き合うことはしなかった。ほんとうは話さなければならないことがたくさんあったはずなのに、
しなかった。
はぐらかして、桜を見に行こう、などとほざく。自転車で二人乗りをしながら。
この時点で、二人の恋はもう終わりだったんだと思う。最後のチャンスがあの場面だったんだと思う。
多分あのシーンが終わりの始まり。
さきちゃんサイドの気持ちが語られるシーンはほとんどないけど、
あの場面を境に、さきちゃんはどうやって別れようかと考えてると思うんだよね。それまでは、将来のことを考えていたかもしれないけど、
話しあえないなら、それはもう無理だしね。
でも永くんは、さきちゃんが離れていくのは許せないわけでしょう。さきちゃんもそれをわかってる。
だから自分が壊れて、永くんが諦めてくれるのを待つしかないわけ。
やっと永くんがさきちゃんに優しくできた時、それが、別れのサインなわけよ。だから東京むり、っていう言葉で伝えられたんだよね。
本当の理由はぜったい永くんだろ。しかしお前とは話し合いができないんだから(前述)
それをいっても仕方ないから、それは言わないんだよね。
永くんは、きっと後悔はしてるんだろうけど、反省はしてないよ。
おなじようなことを繰り返すし、やっぱりクズだと思う。
そんな永くんの舞台を観に行っちゃうさきちゃんも余程だけどね。
原付きのばぁ!!のシーンで大爆笑。
でも観終わったあとに、そのシーンについて話てて、
なんで止まってくれないんだよ、という気持ちが昂ぶり
さきちゃんに感情移入して涙が出てきた。
相手に期待して生きていくのは、消耗するよな。
さきちゃんの「もう27歳だよ!」に、思い切り斬りつけられたけど、
結局のところ、ここの心情に関しては、
結婚したいなら自分で切り出すしかないし、
結婚したくても相手がしないと言うのなら、
もう別れるしかないんだよね。
まあ、そうやって割り切れるような感情ならそもそも精神的に引きずり回されることにもならないのだけれど。