松井の天井直撃ホームラン

Mank/マンクの松井の天井直撃ホームランのレビュー・感想・評価

Mank/マンク(2020年製作の映画)
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☆☆☆★★★

少しだけ、、、

こりゃやべ〜!完璧に理解するには、とんでもないレベルの映画知識を必要とする作品だった。

とりあえず『市民ケーン』の裏話…としか知らずに観たモノだから。ファーストシーンのクレジットの出し方だったり。ちょこちょこっと「あ?この構図、この人間関係って…」って辺りで、多少の興味深い部分が多くて、、、でも、作品の本質的な部分に言及すると。少しずつ、つい最近まで大騒ぎする結果となった大統領選挙の問題点を突いていたり。単なる映画好きな映画脳レベルだと、なかなか追いつかないくらいのレベルの高さに四苦八苦したり💦…と。

鑑賞終了直後だけに。こちらの脳天が、まだグワングワンと誰かが後ろから両手で回し続けていて脳味噌揺れてる状態だったりしますけど´д` ;
いや〜これアカデミー賞取っちゃうかも?ってレベルかもな〜!とりあえず穴が見当たらんもん。
逆に完璧過ぎて嫌われる感が強いですけどね〜(u_u)
故に、全ての人を満足させられない…ってところが欠点でしょうか?所謂、大衆性に欠ける…って言う。

映画史で重要なのに、名前だけは知っているが。どんな人だったのか?が分からなかった人物達が次々と登場するのが興味深い。
その中でもマンクは、当初「適当に書いておけば、この業界楽しいしチョロいぜ!」…と言った、考え方の様に見受けられる人物ではあったのですが。次第次第に、ハリウッド内に於けるパワーバランスに疑問を持ち始め。政治的な圧力等に屈するのを《良し》としない反骨精神が首をもたげ始めてくる。
そしてそれを〝 天才坊や 〟を通して、自身の想いを投影される事を選ぶ。
そんな投げやり気質だったマンクが、本気(マジ)へと変わって行く辺りが、この作品のキモと言えるのではないでしょうか。

元々前知識をほとんど無しの状態で臨んだだけに。そんな主人公のマンクを演じたのを、最後の最後のエンドクレジットでゲーリー・オールドマンだったのを知る。
あんた、、、本当にスゲ〜な〜Σ(゚д゚lll)

2020年12月11日 キネマ旬報シアター/スクリーン2