kaorui

Mank/マンクのkaoruiのレビュー・感想・評価

Mank/マンク(2020年製作の映画)
3.5
脚本家の映画だ。
市民ケーンの映像文法を押さえた深度の深いモノクロ画面にタイプライターがカタカタと文字を刻む。追想、屋外。音声は音響をたっぷり含んでいる。流麗に暗転し右上にパンチマークが明滅する。めくるめく映像世界の向こうからオールドマンが睨みつけてくる。強きもの、権力を握った者に牙を剥き、弱きもの達に優しい眼差しを向け本の中にとどめ残す主人公はとても魅力的だ。監督が脚本家である父親へ捧げた讃歌だ。
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