竜どん

FREAKS フリークス 能力者たちの竜どんのレビュー・感想・評価

3.1
世界観としてはまぁあの有名なアメコミ映画のアレと近似なのだが、劇中の主人公達(フリークス)を取り巻く状況は殆ど説明されずに物語は進行する。システム化された彼等の排除機能との戦いが主で、彼等を撲滅しようとかその能力を利用して世界征服しようとかいう明確な敵役が出てくる訳ではなく、主人公クロエの世界が徐々に広がっていくと共に戦禍も広がっていく構成は新鮮。
彼女の自分勝手ともいえる行動を「成長・自立」ととるか「我儘」ととるかでキャラクターとしての好き嫌いは分かれるカモ。ただ登場人物達は皆が皆独善的に描かれているも、これはこれで追い詰められた者の有りよう・守るべきものの為には手段を選ばない人間の「業」の様なものがリアルに感じられ、逆に好感。
故に今作のアンチヒーロー的ラストも自然というか当然のことで、変に偽善的・お涙頂戴になっていないのは個人的には◎である。人類は敵だ!ヒャッハー!!

追記
お母さんの何だか良く分からないウルトラパワーも激強なんだけど、見た目は地味なれどお父さんの能力超絶スゴくない?ディオの「ザ・ワールド」も目じゃないよな。
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