垂直落下式サミング

スペース・プレイヤーズの垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

スペース・プレイヤーズ(2021年製作の映画)
3.9
コンピュータの世界に迷い込んだレブロン・ジェームズが、ルーニーテューンズのキャラクターたちとチームを組んでバスケの試合をすることになる!
寄せ集めチームが頑張るおはなしに弱い。ルーニーテューンズなんか、オワコンを通り越してアンティークの域に達したホコリかぶったコンテンツじゃないですか。それがワーナーを背負って頑張るんだから、もう涙なくしてはみれませんよ。
他にも、キングコングだとかバットマンの敵だとか、過去のワーナーキャラクターが出てくるのだけど、コイツらもほどほどにホコリかぶってるもんな。新しいのは、イットのピエロくらいでしょ?
でも、あいつらはeスポーツの観客として並んでるだけで試合には参加しないから、その他大勢になっちゃってる。その書き割りっぽさにオールスター出演の面白さは無い。が、それでいい。そうだよ。その姿勢でいいんだよ。過去をあんまり安売りするな。
あらゆるコンテンツを引っ張り出してきて過剰に接待しといてから、やっぱりゲームはホドホドにしといて現実を生きなさいねなんて説教オヤジ発動してくる『レディ・プレイヤー1』なんかよりも、僕は落としどころが進歩的で好きでした。
あれのあれがあれだとか、これはこうしてこうなるとか、なんちゃらかんちゃらがアッセンブルなイースターエッグ探しはよその店でやれ。こっちはキモオタ相手に商売してねーからっ。ガキ向け映画に大人が来る方が間違ってんだ。媚びないワーナーブラザーズ!竹を割ったような真っ当な会社ですね。こんくらいサッパリしてた方がいいですよ。
世界を救うとか、巨悪を挫くとか、そんな大層なことしなくていいじゃない!ただ、お父さんが子供の前で格好つけてたいってだけの願望が、そのまんま映画になったっていいじゃない!だって、かわいいじゃないですか。いい格好しいのお父さん。親バカな映画には、甘いですよ、僕は。