鴨橋立

ダーリンの鴨橋立のネタバレレビュー・内容・結末

ダーリン(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

な、なんか不思議な女アゲ映画を観た気がする

本編は過去の未体験ゾーン作品でいうと去年の「ヒトラーを殺し、その後ビックフットを殺した男」のような真面目なのかふざけてるのか判断できないような内容で、

野生児が教会に保護され、キリスト教の価値観(本来のそれではなくグッチョグチョに腐敗したそれ)に矯正されていくというぱっと見は真面目なお話ではあるものの、

その過程で絶妙に絡んでくる野生児の姉(?)がピエロと謎の絡みをしたり、殺害した警官から奪ったでっかいグラサンをかけてみたり、娼婦と電波のホームレス熟女軍団に加入したりとどうもつかみどころのない二つのお話が並走していく。

終盤、ずっとうさんくささがにじみ出ていた神父がついに本性をあらわになり、なおかつ野生児の女の子の秘密が明らかになるシーン以降、ラスト、さらにその後のEDとおまけまでなかなか面白い。

ED曲のドリアン・エレクトラさんの『control』(https://open.spotify.com/track/5w2fEaLOwYZVR2qHwVaV7l?si=QJY6H9TzRemQ_eaWk_jU1w)が、

「control(支配)すんじゃねえよ!」という映画を象徴するような歌詞になっていて、その歌詞の訳までしっかり字幕に乗ってて配給さんグッジョブ

そのかっこいいEDの後のおまけが本当におまけみたいな内容で、ダメな映画にありがちな続編におわせEDじゃなくて好感が持てる。

後で調べたら今作はシリーズの三作目で原作はエンドロールで名前が出てきたジャック・ケッチャムさんだという事を知った。

ぶっちゃけよくわかんないところもあったので過去作を見ればもっと理解できる部分もあるんだろうけど今作だけでもその変さは十分に楽しめる。

とはいえやっぱり1・2作目もいつか観たいなぁ。
鴨橋立

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