風神

ルース・エドガーの風神のレビュー・感想・評価

ルース・エドガー(2019年製作の映画)
2.8
ムービープラス放送分を録画して鑑賞。

なんとも難しい作品。

先日観た「ライオン」の主人公のように
アイデンティティを求める訳でも無く
7歳までの過酷な環境を懐かしんでいる
訳でもなく
そこに戻りたい訳でも無く
自分の置かれている環境に
息苦しさを感じつつ
それに応えようと頑張り続けるわりに
その環境に嘆きもしている。
優等生の顔を利用しつつ
そこに対して公平性が無いと嘆き
アメリカの人種差別問題とかも
絡まってなんとも複雑なお話。

親の立場で観ると
こんな子だったらと羨ましく思うが
血が繋がってようがいまいが
息子の考えなど分からず
子供を信じて裏切られる事も
日常的なことなので
行き過ぎではあるが
こんな事は日本でも起こり得る。
ただ
日本には
人種差別は無く
紛争地域の子供を養子にする家庭も無い。

先生が白人だったら
仕事を失わなかったのだろうか。
もしそうなら
それこそが、アメリカの闇。
ラストもどう捉えていいのか
何とも難しい。
アメリカによって名を変えられた
子供の復讐でもあるんですかね。

2022-243
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