ぽち

ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコのぽちのレビュー・感想・評価

3.4
実話・伝記というよりは、半分以上ファンタジーに足を突っ込んでいる作品。

でも、そちらの偏った描き方もフィクションとしてアリなので、そのような見方をすると楽しめる。

ピーターをはじめとして、出てくる猫がかわいい。CGを使っていないということも売りの一つのようだ。
そして、なんといってもルイスが実際に描いた猫たちの絵の魅力的なこと。

細かい描写が見事な写真のような絵から、擬人化したかわいい絵や、前衛芸術のようなカラフルな絵まで、すべて魅力がありずっと見ていたくなる。

絵から猫への愛情が伝わってくるのも嬉しいところだ。

カンバーバッチの演技は素晴らしかったが、個人的な趣向から、もっとネコを中心に持ってきてほしかったのと、ルイスが描いた絵をもっとたくさん出してほしかった。

それと、脚色部分が多すぎて伝記としては王道を外しているのだから、いっそもっとファンタジーに走ったほうが良かったのではないだろうか。
精神を病んでしまった後など、彼目線の世界をストーリーの中心にしても面白かったのでは。

でも、細かいことは置いておいて、猫好きは必見の作品だろう。



余談。
恥ずかしながら、ルイス・ウェインという人を今回初めて知った。もちろんその作品も初めて見たのだが・・・

あ、「What's Michael?」。って思ったのは私だけ?

1980年代に一世を風靡した小林まことの漫画ですよ。

それまでも擬人化された猫はマンガでたくさん出てきたが、写実的な猫が擬人化されている所が受けて、大ヒットした。

元ネタはルイス・ウェインだったのかぁ・・・・・
と、一人納得してしまった。笑
ぽち

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