義民伝兵衛と蝉時雨

シン・ウルトラマンの義民伝兵衛と蝉時雨のレビュー・感想・評価

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
1.6
変身シーンのオマージュは胸熱。しかし「シン・ゴジラ」やUS版「GODZILLA」を観た時にも凄烈に感じたが、CGやVFXだと金はかかっているのにも関わらずやはり悪い意味で安っぽい...。模造品臭がエゲツない...。もはや色んな意味でCRウルトラマンの激アツリーチのような胡散臭さだ。味があってやはり何億倍と素晴らしい本家の人間スーツや着ぐるみが恋しくなる。CGによるイミテーションでは古き良き昭和の精神やその郷愁を骨の髄から奏でられる訳もなく、よくよく観ると結局精神性よりも現代のテクノロジーが悪目立ちし、「やはりまたこれか...」というような諦めの境地であった。内容の方も短時間の間に色々と詰め込みすぎていて忙しい。総監修の庵野氏の色が所々濃く出ているのでオリジナル同様に連続ドラマなんかでじっくりと描けば新境地は開けたかもしれない。しかし配役も斎藤工と山本耕史以外はイマイチ。カメラワークの奇抜さなども印象的だが、節度無く多用するので、わざとらしくて厚かましくて胃がもたれる。オリジナルのBGMのオマージュは良かったが、米津玄師のテーマ曲がイマイチで、昭和のウルトラマンシリーズのような主題歌が心底聴きたかった。これまでの「シン」シリーズの特報同様これまたワクワクさせてくれる「シン・仮面ライダー」に性懲りも無くまたそれらを期待したい。