せんぷうき

シン・ウルトラマンのせんぷうきのレビュー・感想・評価

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
3.7
思ったよりも昔のウルトラマンに寄せてきたな、と。カラータイマー以外はだいたいオリジナルを踏襲。いかにも人形飛ばしてます、みたいな飛び方とか、セットとわかるようなオフィス街とか、敢えてやってます的な部分が多かった。オリジナルへの愛があふれる作品ではあったが、個人的にはもうと少し現代風味の映像で観てみたかった気もする。

冒頭の経緯説明で「ウルトラQ」の怪獣を「出演」させ、その撃退方法を解説しながら、それらと地続きのように現在の状況になってる設定が秀逸。「科特隊」も「禍特対」でしょ(笑)。三大星人のうち、一番人気のバルタンを敢えて出してこなかったのも「らしさ」かな。メフィラスとカウンターで飲んで最後割り勘というのもウケる。怪獣の面相とか、最後の最終兵器は完全にエヴァでしょ。とにかく、元を知ってる人にはそれなりに楽しめる要素があちこちに散りばめられていたと思う。「シン・ゴジラ」では石原さとみがやや浮いてた感じがしたけど、本作では長澤まさみがややそんな雰囲気もあったかな。

観終えてから一部の評価・感想サイトを覗いてみたのだけど、長澤まさみの関連シーンが性的、男性目線みたいな事が書いてあった。個人的にはどこがそういうシーンだったのか、その解説を読むまで気にならなったのだが、そういう見方をすればそうでしょうけどね....ぐらいのレベル(こう書くと意識低い系って思われるんだろうな)。そんな事言うなら、70~80年代の映画を観てごらんなさいよ、そんなレベルじゃないのがウヨウヨあるよ、トラウマになってしまうような映像も沢山観てきた。今はネットが発達してるから自分で調べて、観るべきでない表現があるものは観ない、というように自分で選択するのが一番。あと、その考えを人に押し付けないように、という事かな。自分は良識者と考えてる非良識者が多くなってきたから気を付けないと。
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