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1917 命をかけた伝令のmanamiのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
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予告編を見た時からずっと待ちに待っていたのに、緊急事態宣言のかなり前から自主的自粛生活を送っていたため、観に行けなかった作品。ようやくの鑑賞!
で、公開当時ちらっと入ってきてしまってた前情報も忘れちゃってたから、スコフィールド達が伝令を携えて出発するあたりで「ん?なんかこれ、撮影…あれ?」って気になり出して、すぐに「あーそうだったー」って思い出した。
いやほんと凄いね。どうやって撮ったの?なんでこんなこと思いつくの?変態的に天才で天才的に変態だな。
まあそんなふうに撮影方法に気を取られたのも束の間で、あっと言う間に引き込まれていく。戦闘シーンは多くないのに溢れんばかりの迫力。思わず息を止めたり身体に力が入ったりしてしまう臨場感。エグさをきっちり詰めた生々しさ。
あのドイツ人兵士のしたことを、私は責める気にはなれない。撃ち落とされて、(本当は助け出されたのだけど、彼からしてみれば)引きずり出され、パニックに陥るのも無理はない。
それこそが戦争の恐怖とも言えるだろう。戦争をしているのは国ではない、人対人なんだと。そして100年経ってもまだ戦争を止めることができていない人類の一員として 、1600人を救うために命をかけたトム達になんとも申し訳ない気持ちになる。
そんな中でも、縁もゆかりもない乳児を育てる女性や、トラックに乗り合わせた他部隊の兵士達との間に、ほんの短い時間だが血の通った人間どうしの交流があってわずかばかりの和らぎを覚える。
こちらの方が、本来の人間の姿だと信じたい。

81
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