ワンカット”風”カメラワークがすこぶる格好良い。自分は暗転の時以外、繋ぎ位置が全く分からなかった。
そしてどのシーンも絵になる構図だったと思う。特に川の真ん中に顔がある構図がお気に入り。
鑑賞中はずっと撮影方法が気になっていた。
長い戦争の日々における長い１日のストーリー。戦時中は、この物語の場所以外でも毎日人々が命を懸けて生き、殺し合っている。
つい先ほどまで一緒に行動していた人が次の瞬間に死んでしまうかもしれない。いつ自分が死ぬか、殺すか、わからない恐怖がずっと続くとは・・・想像を絶する苦痛だと思う。
誰かから命を狙われないありがたみを意識するため、戦争の話を定期的に自分の頭に取り入れたくなった。
また、命を懸けているからだろうか、本映画の身方同士は仲間意識が強く、いつも助け合い、支え合っていた。美しいと感じてしまった。平和ボケだろうか。
映像の中の樹木、花もきれいだった。自然を構成する一つ一つは小さく脆いかもしれないけれど心に訴える生命の力は大きいと最後のシーンで思った。
草木も人間も、脆いからこそ美しいのかな。いや、木は脆くないか。
