ネギの子供

異端の鳥のネギの子供のレビュー・感想・評価

異端の鳥(2019年製作の映画)
1.5
だいぶ力作という感じだがハマらず
名前をもたない(僕たちにはわからない)少年の受難を描いた物語。人々の醜悪で幼稚な悪意にさらされ、少年は文字通り心も体もズタボロになりながら“名前を持った人々”のもとを渡り歩く。
序盤に写真は出てくるけど、詳細な時代や少年の背景はあえて明かされず。理由もわからないまま、容赦なく痛めつけられるから怖いししんどい。
これみんな最初から少年がユダヤ人ってわかるのか、気になる。自分は単語として出てくるまで全然わからなかった。迫害される理由や時代が映画が進むに連れて徐々に明かされていく。
最初の村の描写なんてもはや中世かよという印象を受けた。もしかするとユダヤ人の長い迫害の歴史をナチスに限定せず、時代を曖昧にすることで表現したのか?と勘ぐったり。
にしても直接的な描写が少なく画も弱い。別にゴアが観たいわけじゃないけど、「編集で誤魔化すなよ」と思った箇所が何個もあって物足りず。話の悲惨さの割に映像が普通だった。いいと思ったのおばあちゃんの死に様とサムネにもなったカラスの頭突き。