kazuuu

異端の鳥のkazuuuのネタバレレビュー・内容・結末

異端の鳥(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ペンキで色を塗られた鳥は、群の中に戻っても仲間外れにされ、殺されてしまう。

第二次大戦、身寄りのないユダヤ人の少年が、行く先々で体験する地獄を3時間にわたって描いた作品です。

少年がキリスト的役割で、悪意に遭いながらも、それらを許し困難に立ち向かう映画だと想像していましたが、とんでもありませんでした。少年は悪魔に魂を売り渡し、暴力さらには人殺しもするからです。
その原因は、人々の悪意、残酷さに彼が直面したからでしょう。彼の経験するそれは、幼い人間に処理できるものではなかったでしょうから。残酷な世界で生きるには、自らもそうならなければならないのか。

ユダヤ人という括りで迫害され言葉を失うけれども、最後に自分の名前を取り戻した少年。彼は一人の人間として生きていけるのでしょうか。

なお、エスペラント語が使われているようである。
kazuuu

kazuuu