Kento

一人っ子の国のKentoのレビュー・感想・評価

一人っ子の国(2019年製作の映画)
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これは観るべき作品

名前自体はずいぶん前から知っていて
なんならネタみたいな認識だった

"一人っ子政策"

その政策とそれがもたらしたものについての
ドキュメンタリー

思っていたよりはるかにえげつない事を
していて驚きました

"出血で川が出来ても、二人目は産ませない"

そもそも
国が"政策"として決めた
一人っ子体制なんて

よくよく考えると完全にディストピアですよね

政策に逆らう者に大しての
強引な不妊治療や家の取り壊しなど
国だからといって何をやっても許されると
いうのか

恐ろしいのは、本作において
インタビュアーに質問を受けた誰もが

"あれは政策だから仕方なかった(どうしようもなかった)"と受け入れている点です

というのもその頃の中国では
学校教育から街中の広告、キャッチコピーまで

至るところに政策への賞賛が溢れていたとの事

監督は
「私は政策について充分に理解していたと思っていましたが、今となってはそれが自分自身のものだったのかわからない」と述べていたのが印象的でした


それらの爪痕は現在にも残っています
未だに残る男尊女卑的な雰囲気

現在行われているのは

"二人っ子政策"

これまでの"一人っ子政策"など

まるでなかったかの様に塗り替えられて行く
街中のキャッチコピー

果たしてこの政策の行く末は…
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