叡福寺清子

キル・チームの叡福寺清子のレビュー・感想・評価

キル・チーム(2019年製作の映画)
3.5
2009年カンダハールの地に一人の新兵が降り立ちました.日々の任務は,現地住人との交流であり,戦闘のない日が続きます.どこか弛緩した態度の新兵達.ですが,携帯電話爆弾で死亡した軍曹の後任に,二等軍曹が赴任してその日々も一変しました・・・

「一人殺せば仲間は十人助かる」.二等軍曹はそう言って諭しますが,本当にそうだったのでしょうか.それは軍曹達が信じる正義の方便だったのではないでしょうか.そう,本作は大げさに言えば,正義の名の下,どこまでの行為が正当化されるのかを問う作品でもありました.もっとも,そんなこたぁ法によって規定されてらぁってのが,当然の正解答なんでしょうけどそこは戦地.国家の為,国民の為の戦地に赴く兵隊さんの士気を削ぐ法が正義なのかどうかってのは,ちょっと思ってしまった呼延灼でございました.もっとも,無実の罪でぬっ殺される現地の民間人にしてみりゃ,しるかボケェってことでしょうけど.ノシ.